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【甲状腺機能亢進症】甲状腺機能亢進症は10歳以上の猫がかかりやすい病気

猫の平均寿命はおよそ15年ですが、甲状腺機能亢進症にかかる猫の平均年齢は13歳で、老猫がかかりやすい病気だと言えます。日本とアメリカで調査された結果では、8歳ぐらいからこの病気にかかりやすく、およそ10%ほどの猫が甲状腺機能亢進症になることが分かっています。

甲状腺機能亢進症の猫は行動や食事量に変化が起きる

甲状腺機能亢進症にかかった猫では、首の部分にある甲状腺が腫れて大きくなります。甲状腺というのはエネルギーの代謝に関するホルモンを分泌する器官で、この病気にかかると、いらいらと落ち着きがなくなったり、多飲多食をするようになります。まれに食事量が減ることもありますが、全身の代謝が上がりすぎるため、食事量が増えていても体重の減少が起こります。また、おしっこの量が増えて、嘔吐や下痢などをする場合もあります。

性格面では、無気力になったり逆に攻撃的になる猫もいます。毛先がほつれて、グルーミングの行動を頻繁にするようになるのも特徴です。症状が進むと、毛が抜け落ちたり、ぜえぜえと苦しい呼吸をするようになり、不整脈や高血圧、心雑音などを発症することもあります。

短毛種の猫や長毛種の猫はこの病気にかかりやすい

猫が甲状腺機能亢進症になる割合は、基本的に雑種でも純血種でもあまり違いはありません。甲状腺機能亢進症は、遺伝による要素が大きいとされ、この病気に比較的よくかかる品種としては、短毛種の血縁をもった雑種の猫や、同じく長毛種からつらなる雑種の猫などが挙げられます。

具体例を挙げると、アビシニアンやアメリカン・ショートヘアー、ロシアンブルーといった毛の短い品種や、チンチラやラグドールといった毛の長い品種の猫は、この病気にかかりやすいとされています。例外的に、短毛種のなかでもシャムやバーミーズ、長毛種のなかでもヒマラヤンやペルシャといった猫は、発症率が低くなるという報告もあります。先天性心疾患や多発性嚢胞腎といった、遺伝子が原因の病気にかかりやすい品種では注意が必要です。

予防するには定期的に血液検査を受けることが大切です

甲状腺機能亢進症は、高齢の猫がかかりやすい病気で、ワクチンの接種といった明確な予防法はありませんが、原因となる要素を取り除くことでリスクをある程度減らせます。第一に、甲状腺の病気にはヨウ素が大きく関わっているので、食事中に含まれるヨウ素の摂取量を抑えることによって、発症する確率を下げることができます。この病気の心配がある猫では、ヨウ素の入っていないペットフードを利用することが望ましいです。また、海草やこれを餌とする魚にはヨウ素が多く含まれているため、魚食を控えることもポイントになります。

別の原因としては、環境ホルモンなどの有機化合物が猫のホルモンバランスを乱して、甲状腺の病気につながることがあります。この場合、シックハウス症候群やアレルギーを起こすような部屋を避けることが重要です。発症してからでも、投薬や食事療法によって病気の進行を抑えることができるため、定期的に血液検査を受けることで、甲状腺機能亢進症にかかりにくくすることができます。

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